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【ミカワリコピー販売】「人を大切にする会社」を守り続ける若き5代目社長の挑戦

2026年08月25日

ミカワリコピー販売株式会社

【ミカワリコピー販売】「人を大切にする会社」を守り続ける若き5代目社長の挑戦

◇企業紹介◇

ミカワリコピー販売株式会社は、愛知県三河地方に本社を構える創業83年の老舗企業です。曽祖父・來本善二郎氏が紙の小売業として創業し、2代目社長である來本弥が戦後復興期にリコー創業者・市村清氏との出会いをきっかけに複写機販売へと事業転換。以来、複合機・パソコン販売からネットワーク環境構築、空間デザインまで、地域企業のオフィス環境を総合的に支援してきました。現在は5代目となる來本彩香氏が代表取締役社長を務め、2024年には新事業「DX学校」を立ち上げるなど、伝統を守りながらも時代の変化に挑戦し続けています。今回は学生団体GOATの石嵜が、若き社長の想いと、100年企業を目指すビジョンについてお話を伺いました。

「人を大切にする会社」—83年間受け継がれてきた価値観

ミカワリコピー販売には、創業以来変わらない一つの価値観があります。「人を大切にする会社である」ということ。この言葉は、曽祖父から5代にわたって受け継がれてきました。

「『人』というのは社員だけではなく、お客様、地域の皆さん、郵便配達に来てくださる方まで、当社に関わる全ての人です。本当に全ての人を大事にする会社だよということは、ずっと言われてきました」

この価値観は、単なるスローガンではありません。実際に、來本社長が代表に就任してから最も実感していることは「周りの人に支えられている」ということだといいます。

「家族もそうですし、社員の皆さんもそうですし、会長がいてくれるから安心していられるというのもありました。本当にいい人たちに恵まれているなと、改めて感じました」

前代表であり現会長の存在も大きな支えです。「ミカワリコピーは來本家が率いていくべきだ」という信念のもと、若い4代目を全力でサポートしてくれています。69歳になる会長は自身の体調も考慮しつつ、「もう大丈夫だ」と來本社長に経営のバトンを託しました。

36歳という若さで代表を務めることは、決して簡単なことではありません。社内には20代と40代後半から50代の社員が多く、來本社長はその中間世代として、上下両方の立場を理解しながら組織を率いています。しかし、「人を大切にする」という価値観が組織の土台にあるからこそ、世代を超えた信頼関係が築かれているのです。

◾ 取材担当:石嵜の感想

「郵便配達の方まで大切にする」という言葉に、この会社の本質が凝縮されていると感じました。取引先やお客様を大切にするという企業は多いですが、「関わる全ての人」にまで視野を広げている点が、83年続く企業の強さなのだと思います。

地域企業を救う「DX学校」—新規事業への挑戦

2025年、來本社長は代表就任と同時に新規事業「DX学校」を立ち上げました。愛知県三河地方という地域に根差した企業だからこそ見えてきた課題への、一つの答えです。

「弊社の周りはすごく田舎な地域なので、ITになかなかついていけなかったり、人がどんどん減っていくのに業務内容は変わらなくて、畳まなきゃいけない企業さんが目立つようになりました」

DX学校は、ITやデジタルトランスフォーメーションを活用して、人手不足でも事業が回る仕組みづくりを支援するサービスです。対象は「インターネットって何?」というレベルの方から。動画学習だけでなく、ミカワリコピー販売の講師がマンツーマンで伴走し、最短3ヶ月で卒業できるカリキュラムを組んでいます。

「受講されたお客様の事業の中の一つの業務にフォーカスして、実際に改善していきます。Googleワークスペースなどを使いながら、段階的に良くなっていく体験をしていただくので、必要性は必ず分かっていただけます」

卒業生は現在数名。今でも講師のことを「先生」と呼び、「これからもお願いします」と継続的な関係が続いています。お客様の業務改善につながり、ミカワリコピー販売としても新たな提案機会が生まれる。まさに「Win-Win」の事業モデルです。

もちろん、新規事業の立ち上げは簡単ではありませんでした。社内でも当初は「何それ」という反応があったといいます。しかし1年が経ち、「ミカワリコピーさんってコピー機屋さんじゃないんだね」「変わってきたね」という声が、営業を通じて届くようになりました。地域企業からの認知も少しずつ広がっています。

◾ 取材担当:石嵜の感想

83年の歴史を持つ企業が、代替わりのタイミングで新規事業に挑戦する姿勢に感銘を受けました。「地域の課題を見て、自社に何ができるかを考えた」というアプローチは、まさに経営者の視座だと感じます。伝統を守りながら変化に挑むバランス感覚は、就活生が企業を見る上での重要な視点になると思います。「変わらない価値観」と「変わり続ける事業」を両立させている点が印象的でした。

「自分で考えて動ける人」—経営者が求める人材像

採用において、來本社長が最も重視しているのは「自分で考えて動ける人」です。学生時代と社会人の大きな違いについて、來本社長はこう語ります。

「学生のうちは、正解があるものに対して答えを探していくことが多いと思います。でも社会人になると、正解は一つじゃなくて、人それぞれに思うところがある。経営という立場になって、どういう人と働きたいかを考えたとき、自分で考えて動ける方にすごく魅力を感じる機会が多かったのです」

自分で考え、その通りに行動してみる。試してみる。この一連の動きができる人は、自身も成長でき、周りの人たちにも「自分も頑張らなきゃ」という相乗効果を生み出せる存在になれるといいます。

人を評価する立場になって初めて、業績だけでなく『どういう経験をしてきたか』が、人としての魅力を感じる部分だと分かりました。考える力や、一歩踏み出す勇気は、学生のうちから磨けるものです」

AIの時代、調べれば答えはすぐに出てきます。しかし、「なぜそこにたどり着いたか」というプロセスや、その人ならではの経験は、簡単には代替できません。來本社長が見ているのは、まさにその「過程」と「人間性」なのです。

現在、ミカワリコピー販売の本社はライブオフィスとしてリフォームされ、社員のプロジェクトチームが1年かけて作り上げた働きやすい空間になっています。「ただ綺麗なオフィス」ではなく、社員の声を反映した環境整備。こうした取り組みも、「人を大切にする」価値観の表れです。

◾ 取材担当:石嵜の感想

「正解は一つじゃない」という言葉は、就活生にとって重要なメッセージだと感じました。大学までは正解を探す訓練が中心ですが、社会に出ると「自分なりの答え」を持つことが求められます。また、「業績だけでなく経験を見る」という視点は、面接対策にも直結する内容です。ESや面接で「何をしたか」だけでなく「なぜそうしたか」を語れることの重要性を再認識しました。

学生へのメッセージ—100年企業を目指す若き経営者から

最後に、來本社長に就活生へのメッセージを伺いました。100年企業を目指す36歳の経営者が、これから社会に出る若者たちに伝えたいこととは。

「私の目標は、ミカワリコピー販売を100年続く企業にすることです。あと17年後になりますが、そこを見据えたとき、今この数年で会社の世代がガラッと変わるだろうという危機感を持っています。
これまで長年当社を支え続けてくれたベテラン社員は業績の基盤だけではなく、”ミカワリコピー販売らしさ”という文化も作ってきてくれました。だからこそベテランの皆さんが元気でいて下さるうちに、次の世代の準備をしようと。若手で一緒にやっていきたいと思うメンバーを集めて、これからの30年を見据えた話を進めているところです」。

時代の変化は早く、先が見えない部分も多い。しかし、ミカワリコピー販売として変わらないのは「お客様を置いていかない」という姿勢です。お客様と一緒に成長し、地域全体を盛り上げていく。その先にあるのは「地域ナンバーワンの企業」という野望です。

『ミカワリコピーさんがいなくなると困るよ』と言っていただける企業さんを、どんどん増やしていきたい。地元で働きたいという学生さんには、ぜひ来てほしいと思っています」

学生時代から意識してほしいことは、「考える力」と「一歩踏み出す勇気」。正解のない世界で自分なりの答えを出し、行動に移せる人は、どんな環境でも成長できる。來本社長自身が、30代で代表を任されながら日々実感していることです。人を大切にしながら、変化を恐れずに挑戦し続ける。83年の歴史を背負いながらも、未来を見据えて走り続ける若き経営者の姿は、就活生にとって大きな刺激になるはずです。

◾ 取材担当:石嵜の感想

「100年企業を目指す」という明確なビジョンと、「あと17年」という具体的な数字を持っている点に、経営者としての覚悟を感じました。また、危機感を持ちながらも前向きに若手を巻き込んでいく姿勢は、リーダーシップの一つの形だと思います。就活生の皆さんには、こうした「長期視点」を持つ経営者のもとで働くことの価値を、ぜひ考えてみてほしいです。